フルクサス

うらわ美術館で開催されているフルクサスの企画展を見にいったので,その感想を記述する.一番興味を持ったのは,フルクサス・エディションのデザインの巧みさであった.そもそも,フルクサスはアートの流れの活動で,直接的にデザインとしてとらえられることは少ないと思う.しかしながら,個人的にはハプニングなどのアート的な手法よりも,ハプニングのドキュメンテーションや,エディションのデザイン(グッズみたいなもの)に魅力を感じた.
とりわけ,ジョージ・マチューナスのダイアグラムやヴォルフ・フォステルのタイポグラフィなどは,今のデザインにも応用可能だと思う.また,斉藤陽子の嗅覚や触覚を着目したチェスのデザインなどは,インターフェイスを考察する際の参考になる.小さな箱のなかに,様々なアートの破片を集めてパッケージとし,流通させるという方法は,アートやデザインをビジネスと考えてビジネスモデルを開発する際に,一つの事例になる.