入院インターフェース批評(泣)

AtsushiNakahara2004-12-17

 突然,自然気胸という病気になり12/13-12/17入院した.入院した病院の機器は興味深いものが多かったので記載する.興味を引いたのは,通路の半球鏡・パラマウントベッド・給食用カートである.通路の半球鏡とは,写真に示された鏡である.このような鏡が病院内の主要な通路の交差点に設置されていた.一ユニットで複数の面からくる人物を確認できるため,車椅子や松葉杖など不自由な状態で移動する患者に有用であると考えられる.実際自分が,車椅子で移動する際にもよく参照した.
 病室で利用したベッドは,やや利用しづらかった.そのインターフェイスが介護者のために設計されており,あまり患者本人を考慮されていないからだ.ベッドのリクライニングの角度を調整するためのハンドルが,患者が横たわった位置から操作できる位置にないという問題や,ベッドのリクライニングを上げた状態で,ベッドに付属するライトのスイッチを触ることができないなどという問題があった.実際,リクライニングを上げて読書をしていた時に消灯時間になり,ベッドライトを点けようとしたがスイッチに届かず,リクライニングを下げようとしたが,寝転んだ状態ではアクセスできないという事態に陥った.そのため,高々ベッドライトを点灯するためだけにナースコールをするはめになってしまった.
 また,給食用カートには驚かされた.SF映画の特別な装置のような,過剰なテクノロジーを想わせる形態をしていた.この病院ではそれぞれの患者の病状にあわせた,多種のメニューを提供していた.そのため,複数のメニューを簡便に扱うカートが必要だったのだろう.その一つの回答として,一食を格納するセルの密度が過剰に高いカートを用意していた.過剰な密度の要素が構成する構造....そう,そのカートは,ちょうどメタボリズム建築のような形態であった.いったい誰がデザインしたのだろうか..